お堂は、かつて常陸國總社宮の地内にあった神宮寺の観音堂として建てられたといわれています。元禄年間(1688~1704)に神宮寺が富田町地内に移されたことにより、観音堂もこの地に移築されたと伝えられます。十一面観音菩薩像が安置されています。
この北向観音堂には「鰐口」という工芸品が残されています。鰐口とは、社寺の堂の軒下にかけ、前に下がった綱を引いて、祈願のために打ち鳴らす我が国独特の鳴器です。北向観音堂の鰐口には、現在は確認できませんが、天仁年間(1108~1110)の銘があったとも伝えられています。
住所 | 〒315-0014 石岡市国府5-9 |