19世紀、幕末の動乱期に和学を修め、熱烈な愛国者であった勤王歌人・佐久良東雄の生家です。東雄は大老・井伊直弼の襲撃者の一人をかくまったとして囚われ、獄死しました。
生家は浦須台地に建っており、生垣に囲まれた表門の内に土蔵と母屋を残し、また北側には竹林がおい茂っていて、落ち着いた佇まいを見せています。建物時期に関してはそれを明確に示す資料に乏しいものの、母屋については広間型の古い間取りを残すことやその構造などから、彼の生まれた1811年(文化8年)以前の18世紀末ごろ、また表門については宝暦年間より天明に至る時期(1751~1788年)の建設と推定されています。現存するこの地方の民家としては極めて価値の高いものです。
1944年(昭和19年)には国の史跡に指定されました。
住所 | 〒315-0115 石岡市浦須314-1 |