石岡市の西方には、昔から「西の富士、東の筑波」と称され日本百名山の一つにも数えられる筑波山がそびえ、それに連なる山々に囲まれた八郷盆地がひろがります。ここでは、その山々をご案内します。
筑波山
朝夕に山肌の色を変えるところから「紫峰」とも呼ばれている筑波山。男体山と女体山の2つの峰を持ち、古くから信仰の山として栄えてきました。 万葉集では多くの歌が詠まれ、万葉の時代から筑波山がいかに親しまれてきたかが分かります。
山中には珍しい1,000種以上の植物が群生し、植物研究の宝庫でもあります。登山・ハイキングなど、年間を通して自然に親しめるのも魅力の一つです。
関東平野の北東部にあることと、同平野では希有な独立峰的な山であることから、気象観測や無線通信の上でも重要な拠点とされ、山頂付近には数多くのアンテナも存在します。
加波山
加波山は桜川市と石岡市の境に位置する標高709mの山です。北から御嶽山、雨引山、燕山、加波山、丸山、足尾山、きのこ山、弁天山、筑波山の順に連なる北部の山の一つで、筑波連山の中では877mの筑波山に次ぐ標高です。
古くは神母山、神場山、神庭山などとも呼ばれ、天狗の山としても知られる信仰の山です。山頂には加波山神社の本殿が鎮座し、毎年8月には山岳を歩き回る山伏修験道の禅定祭が、9月には葉たばこの豊作を祈願する「きせる祭り」が行われます。
吾国山
吾国愛宕県立自然公園の山々がなだらかな山並みを連ねたその北西部に位置し、標高518mで山頂に田上神社があります。
低山でありながら山頂付近はブナ林があり、春にはヤマサクラとカタクリの花が咲くことで知られています。山頂からは霞ヶ浦や筑波山・加波山方面の展望が楽しめます。
愛宕・難台山から続く尾根道はハイキングコースとして人気があります。また大増側にはハンググライダーの発進場があり、ここから望む里山風景も人気です。
足尾山
足尾山は標高628mの山で「常陸風土記」には葦穂山(おはつせ山)と記されています。
縁起によると第60代醍醐天皇が足痛の折、霊夢に「足尾の神」を知られ祈願したところ、たちまち全快したことから「日本最初足尾神社」の勅額を下腸され、その時から足尾山と改称したと云われています。
その後、足の諸痛に悩む方の参詣が多くなり全快すると鉄の草履などが神社に奉納されるようになりました。
難台山
石岡市の北部、笠間市(岩間)との境、愛宕山~吾国山ハイキングコースの間に位置し、標高553mです。
難台山周辺の山は縦走コースが人気です。このコースは獅子ヶ鼻や屏風岩など見所が多くあります。 山頂からは西側の筑波山をはじめ、筑波の山々の眺望がお楽しみいただけます。